価格設定をする際に、必要な考え方とは

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船井総研の臼井です。

現在、サウナ付き高級ヴィラの立ち上げ・集客に関してご相談を頂いております。その中でも
どうやって宿泊料金を決定するのか、その妥当性に関してご相談を頂くことが多いです。特に異業種からサウナ付き高級ヴィラの立ち上げを実施される際は、「どういう根拠に設定をすればいいのか」、「できれば単価アップをしたい」というお声を頂きます。一方で「とはいえ、価格を上げることで、離反客、特に、これまでご利用いただいていたお客様が離れるのは避けたい」という悩ましいご相談を数多くいただきます。

船井総研ではそのようなお客様にお伝えしていることが2つあります。1つ目はお客様の声を聞き過ぎないということです。お客様の声を聞いていくと最終的には無料(0円)で提供することになります。これは、単なる安売りです。単純にいうと価格を安易に下げないことです。 2つ目は価格に正解はないということです。もう少し分かりやすく言えば自社の提供価値に合わせて自由に決めるということが正解となります。お客様が納得して購入されていれば、それは「適正価格」です。不満を持たれていれば、それは、提供価値か価格に何か不都合が起きているはずです。

価格設定の具体的な方法を解説

さて、上記を前提として、弊社が宿泊料金のご提案行う場合の手順について、以下に簡単にまとめました。ぜひ、ご参考ください。

価格設定は以下の2つの手順で進めていきます。
1．競合調査・自社の分析 2．船井流予算帯に基づく価格設定

1．競合調査・自社の分析
競合調査・自社の分析によって競合に対する自社の立ち位置を把握します。
詳しい手順ですが、
（1）自社と競合施設の立地、部屋数、稼働率の順で競合施設をピックアップする
（2）競合施設の稼働率と価格（閑散期と繁忙期）を調査する
（1）では、立地、部屋数、稼働率の順に競合施設を絞り込んでいきます。立地に関しては原則自社より90分圏内の施設に絞ってリスト化をしていきます。さらに部屋数に関しても自社よりも大幅に部屋数が多い施設(例えば3倍など)は競合施設とはならないので除外をしていきます。
（2）では、ホームページの予約ページから残室数や価格を調査します。繁忙期（ゴールデンウィーク、お盆、年末年始）と閑散期（通常の平日）を参考にします。不明な場合は、OTAを通じて現状の稼働率を調査します。

このように、まず自社と競合施設、地域の一番店の現状を数値化し、客観的に評価できる状態にします。経営者の中には「なんとなく」理解しているだけで、具体的な数字で見える化して経営相談するケースは稀です。

2．船井流予算帯に基づく価格設定
船井総研では、マーケティング観点と顧客心理（お客様の予算帯の考え方）から、価格を検討します。上記1．で調査した競合施設や自社の価格を予算帯の価格テーブルに照らし合わせて検証を行います。

価格の根源的な分岐点を基準にして料金を設定します。 詳しい手順ですが、 （1）自社の予算帯を作成する （2）各プランごとに最適な価格を設定する

（1）船井流では、お客様の予算を考えるときの基準となる数字を「1, 2, 3, 5」としています。お客様が商品を購入する際に頭に思い浮かべる予算は、1万円、2万円、3万円、5万円などのいずれかであるとされています。 （2）具体的な価格設定は、各プランに対して行います。予算帯ごとに最適な価格を設定します。自社の提供している価値が競合よりも高い場合は予算帯を高く設定し、プランごとに加減をしていきます。

いかがだったでしょうか。
今回ご紹介したのは基本的な値付けの考え方ですが、サウナ付き高級ヴィラ事業の立ち上げには価格以外にも、販促戦略や事業計画など他にも多くの知識・ノウハウが必要です。弊社ではそんなサウナ付き高級ヴィラ事業の立ち上げを検討されている経営者様向けに、セミナーを開催しております。詳細は、セミナーにてお伝えいたします。
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