売上昨対1.9倍も可能な旅館のInstagram活用 始める前に経営者が理解しておくべきポイントとは?

2022年6月1日

いつもありがとうございます。
船井総研の三浦です。
やったほうが良いと薄々皆が感じてはいるものの、すべての旅館が注力しているわけではないのがSNS活用。
取り組み方次第で、一気にトップに躍り出ることも可能です。
やり切ることが一見難しそうなSNS活用に関して「経営者として」押さえるべきポイントをお伝えします。

経営者の声

旅館業の経営者様とお会いすると、「WebやSNSは大切だと頭ではわかっている。
だけれども、正直何から始めたらいいのかわからず、二の足を踏んでいる……」とみなさんおっしゃいます。
SNS活用と聞くと一見難しそうですし、何が勘どころなのかもわかりにくいのも確かです。
けれども、費用対効果を鑑みたとき、食わず嫌いのまま放置するのは余りにもったいないことだとも私は考えています。
本日は、経営者の皆様にSNS活用の勘どころに絞ってお伝えし、最初の一歩を踏み出していただく一助にしていただければと思います。

SNS活用前に理解すべきこと

SNS活用やWEB施策において第一に理解するべき点は、目的には「予約数増」と「流入増」があり、それぞれで打ち手や考え方が根本的に異なるという点です。
ちょっとわかりにくいので、順を追って説明しましょう。

まず、「予約数増」について。
これは自社HPにお越しいただいたお客様の予約をいただく確率を引き上げる施策です。
こちらは、スマホへの対応や予約ページの使い勝手の良さなどを継続して向上させられるかが成否を分けます。
そのため、投資対効果を考えたとき、必要なのは予約者の行動・データを踏まえて地道にページを最適化させる継続性であり、大きなコストをかける必要性は相対的に薄いと言えるでしょう。
そのため、これは経営者ではなく、営業・現場で判断・対応すべきテーマであると私たちは考えています。

一方、「流入増」は今まで100人だった自社HPへの流入数を300人に増やす施策です。
この実現のためには、HPを通じたブランディングや、素敵な動画・文章の制作といった現場でできる施策では不十分で、より根本的な集客施策の設計・精度が求められます。
具体的には、Web施策やSNS施策、計画的な広告や定例会議での進捗管理、専任体制の整備などで、こちらは経営判断が伴う要件が多々あります。

そして、簡単に手が付けられる販促施策にも見えがちなInstagramの運用等のSNS活用は、実はこちらの領域なのです。
なぜなら、従来、検索・OTA(Online Travel Agent:インターネット上だけで取引を行う旅行会社のこと)→比較→予約成立といったお客様の予約までのフローを、Instagram検索→自社HP確認→予約成立というフローにシフトさせるという判断を伴うためです。

さらに、現在の時流においては、Instagramでの独自化がお客様の直接予約に直結する、費用対効果が極めて高い施策であることも見逃せません。
どのようなお客様を対象に、どういった流れでお客様から見つけていただき、どのように情報をお伝えし、どのように予約いただくのか。
そうした全体設計の検討・改善が求められるため、現場だけで推進するには少し荷が重い内容です。
だからこそ、Instagramの運用等のSNS活用は、OTAを重視する従来の集客手法から軸足を移す切り替える経営判断が伴うものであり、単に販促施策を1つ追加するという話ではない点をご理解いただけたらと存じます。

色々なSNS戦略がある中で最も効果的な方法は、『ユーザーに投稿を促す仕掛けづくり』です。実際言われても、よくわかりませんよね。
それに「複雑すぎて大変なんじゃない?」と思われる方もいらっしゃると思います。
ですが、ご安心ください!今回、実際に私が行った取り組みを「 誰でも簡単にできる仕組み 」を完成させています。

そのため、仕組み化できれば、どんな企業様でもできる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください!

最大のポイントはユーザーに投稿を促す仕組みづくり

それでは、『ユーザーに投稿を促す仕掛けづくり』についてご説明します。
やることはたった2つです。

①フォローや投稿を促す販促
②ユーザーの投稿を共有
この2点を抑えてもらえれば問題ありません。

①フォローや投稿を促す販促
(1)キャンペーン方式と(2)投稿例掲載があります。
(1)キャンペーン方式では、フォローや投稿をしてくれた人に何かしらの特典を付与することで投稿を促す方法です。
他にもフォトコンテストやハッシュタグキャンペーンなどイベントを実施する方法もあります。従業員おすすめの映えスポットなんかも掲載しておくと、自発的な投稿を促すことができますね。

②ユーザーの投稿を共有
投稿内容をストーリーや投稿で共有し、それを口コミとしてためていく方法です。
Instagramのストーリーは24時間で消えてしまいます。
しかしInstagramにある機能を使うと何時間たっても掲載し続けることができます。
この機能を活用することで、お客様の生の声を他のユーザーにも見続けてもらうことが可能です。
そのため、わざわざ他媒体で口コミなどを集める必要も一切ありません。OTAだけに頼ることもなくなります。

実際このように『フォロワーに投稿を促す仕掛けづくり』をして成功している例がいくつもあります。

例えば、フォロワーの投稿をSNS広告として打ち出すことで、タイムラインに馴染む”自然な広告”を訴求。顧客獲得単価を3分の1にしながら、新規顧客獲得件数を7倍にまで伸ばしました。

他にも、グランピング業界ではオープン前から積極的にInstagramを活用。
その結果、オープンを迎える前からフォロワー2,000人近く。
オープン後も勢いはとどまることを知らずその後、わずか5ヵ月で4,000人までフォロワーを伸ばしています。
その結果、オープンして間もないですが新聞や記事に掲載されるなど、超人気グランピング施設となり、大成功しています。

このように、『ユーザーに投稿を促す仕掛けづくり』を行っていくことでフォロワー数も増え、その結果、集客にも繋がります。

実行しいていくうえで必要なこと

その際、経営者自身が1人で作り上げたり、逆に社員に丸投げしたりすることなく、経営チームとして着手することが肝要です。
なぜなら、個人ではなく組織として新たな取り組みにチャレンジする体制は、専任者の抜擢やWeb定例会議の実施、デジタル教育の注力といった取り組みと不可分であり、経営のデジタル化と表裏一体だからです。
経営のデジタル化を推進できている企業は、データがきちんと蓄積でき、データを活用したPDCA推進の精度を担保できるため、商品・サービスを時流に適応させ、スムーズに一番化が果たせます。
そのため、SNS活用においては、現場情報に根差したSNSで話題になる引き出しを自然と積み上げていくことができるのです。
多くの旅館業とお仕事をさせていただく中で、SNS活用に端を発する課題に関して経営チームとして取り組めるかどうかが、施策が絵に描いた餅に終わるか、投資になるかの分岐点なのだと私は考えています。
そのようなチームの編成を、是非ともご検討いただけたらと存じます。

また、今回ご案内させていただいています「宿泊集客事例ベストヒット10セミナー」では、より具体的なSNS運用はもちろん、Webマーケティングにおける成功事例を多数ご紹介しています。
この機会にぜひご参加いただき、Webマーケティングの効果最大化につなげていただければと思います。

 

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著者プロフィール

三浦 雅裕(Masahiro Miura)

株式会社船井総合研究所において最年少でのチームリーダー昇格。 主に宿泊施設及び宿泊・観光関連企業のWebマーケティングおよびデジタルマーケティングを専門とし、80%以上の高稼働施設を数多く実現している。 100億を超える旅館や大手ホテルへのコンサルティングも実施。現在では30施設近くWeb×デジタルの領域で集客戦略およびデジタルマーケティング、BI構築による業績・顧客分析なども行っている。 新規出店や第二本業における宿泊業参入のコンサルティングにも従事している。

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