まだまだコロナ禍。今後、旅館の本業に投資?それとも新規事業に投資?

2021年9月7日

事業再構築補助金の第2期の採択結果が公開されました。
※事業再構築補助金HP
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/

公式HPによると
1.要件を満たした申請件数18,333者
2.上記について厳正な審査を行った結果、9,336者を採択

約51%の採択率です。申請数も採択数も第一期を上回る結果です。
「 旅館 」で検索すると70件ほどが出てきます。
全て整理しておりませんが、ザっと見たところ、
「 ワーケーション系 」「 飲食、食品系 」「 グランピング系 」が多いようです。

(株)船井総合研究所の西川です。

旅館の経営者は、新規事業よりも、どちらかというと、現状(宿泊業)で、なんとか業績を戻したい、という方が多いように思います。
しかし、しばらくは、コロナ感染者数と緊急事態宣言に翻弄されそうです。

そんな現状においても好調な旅館、は、概ね2つの特徴が共通点です。
本業での業績回復に本気の経営者は、この観点で自社を点検してください。

1.足元商圏(2時間範囲)のお客様で、売上の80%シェア
※緊急事態宣言で、関東客の影響は受けるが、それでも▲20%(足元客で80%)
2.独自コンセプト(※) × 個室露天風呂付で、現在も稼働率70%
※湯治、オーガニック、赤ちゃんと泊まれる、ペットと泊まれるなど

これは「 現況で、好調な旅館の共通点 」です。
コロナ前のお客様を戻す、のではなく、現況でも好調な旅館の共通点を自社に取り入れていく、という視点で点検ください。
ここ数か月も、数多くの経営者と経営相談をしています。
結局大事なのは「 消費者心理に応じて、打ち手を変え続けているか否か 」です。
その大前提で動かれている経営者は、結果が伴っておられます。
そして、それは(消費者心理適応)、新規事業でも同じことです。

事業再構築補助金の採択結果を見ると「 この事業は大丈夫かな? 」と思う案件があります。詳細が不明なので、当然、確かなことは言えません。
が、何が気になるかというと「 消費者心理に応じたビジネスモデルなのか? 」船井総研でいう「 時流適応したモデルなのか? 」という点です。

結局、新規事業で最も大事な視点は、この「 時流適応しているか、否か 」です。
極端に言えば「 成長期のビジネスモデルに参入することができれば、成功する(成功しやすい) 」ということ、です。
その視点からすると「 本業の旅館で扱っている商材だから 」や「 旅館の施設を活用できるから 」という点が強調されたビジネスモデルには、弱冠、不安を感じます。

コロナ禍でも成長しているビジネスモデルに、
例えば、グランピングや焼肉業態(レーン焼肉)、フォトウェディング、AIフィットネス、などがあります。
これらは、拠点ビジネスという共通点以外にも

1.省人化モデル
2.非属人モデル
3.高利益率モデル

という、共通点があります。※複数の共通点がある、の意。
いかがでしょう?
仮に、今、自社で考えている新規事業やビジネスモデルがあれば、上記3点の視点から点検してみてください。
この項目に該当しなければ、それは、時流適応していない可能性があります。

自社で検討している新規事業がある経営者は、一度、ご相談ください。
時流適応したビジネスモデルなのか?事業再構築を検討しうるビジネスモデルなのか?
オンラインにて、経営相談をさせていただきます。


「 経営者の投資意欲 」によって、新規事業への参入スピードが変わります。ぜひ、意思決定スピードを上げたい経営者は、ご相談、または、下記、グランピングセミナーにお申込みください。

著者プロフィール

西川 佳孝(Yoshitaka Nishikawa)

成熟業界における本質的な課題は「 経営者の時流適応 」。ビジョン、中期経営計画の策定、社員大会プロデュース業や運営支援まで経営者の想いを具体化することが得意。全体最適と本質的な課題から論点を設定するスタイルが最大の持ち味。入社以来エンターテインメント業界に専門特化。企業の業績アップを営業・人財開発の両面から成果を出すことができるコンサルタント。ユーモアを交え、本質を伝える分かりやすい講演ファンも多く、これまで、社外講演や社内研修で200回以上の講演実績がある。※船井総研内における「 日報大賞 」を受賞しており、社内のコンサルタントの多くの手本にもなっている。

西川 佳孝コンサルタント紹介ページ

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