新しい「地方創生」のカタチ、スピード×地域初×独自の強みで廃れた観光地を再活性
UMEGASHIMA DRIVE-IN & SAUNA VILLAをプロデュースした株式会社アースシフト専務の近藤氏に、宿泊施設成功の秘訣についてお話を伺いました。
■貴社の宿泊事業を始めたきっかけを教えてください。
弊社は40年以上地元静岡に根差して土木・とび・土工工事を中心に地元の施工を手掛けてきました。
静岡は他のエリアと比較しても観光業が盛んで、元気なエリアが多いのが特徴です。そんな中でもすべてのエリアが元気なわけではなく、両親の出身でもあり実際に私が幼少期の頃に遊んでいた梅ヶ島エリアについてはかつての元気はなく少子高齢化で衰退していました。自然豊かで、水質も良くて観光資源に溢れているにもかかわらず、県内外の人にあまり知られていない現状をなんとかしたいと思っておりました。
弊社は梅ヶ島のドライブインの跡地を元々所有しており、そこを活用できないかと考えていました。具体的には梅ヶ島の豊かな水質や泉質を生かしたサウナを起点に梅ヶ島に泊まってもらい、楽しんでもらい、最終的には移住してもらいたいと構想していました。
ですが社会性だけではなく事業性もしっかりと考える必要があるため、なかなか進捗しませんでした。
そんな時に事業再構築補助金という新規事業向けの補助金が出まして、この補助金を活用することで、初期投資を抑えることができるため事業を本格的に進めるようにしました。
■貴社施設のコンセプトについて教えてください。
自分でも本気で行きたいと思えるような、訪れた人に“本物”を味わうきっかけになる施設を心がけました。そのため自分で色々と経験しました。実際に数十万単位の高級宿泊施設に泊まってみたり自宅の屋上にサウナを設置したりととにかく経験しました。実際に泊まることで、顧客目線で嬉しいこと・不満なことなど様々なことが見えてくるのでより具体的にイメージすることに繋がりました。
また、内装などのデザインだけでなく、サウナの本場フィンランド製のストーブや、静岡県内のタオル工場の作る手触り抜群のタオルなど、ひとつひとつにこだわりました。水風呂用の風呂桶を作るのは、藤枝市にある青島桶店様です。桶職人と大きさや深さ、デザインなどを細かく話し合って決めました。また、売店やカフェ、宿泊者の夕/朝食で提供する食材も、梅ケ島の魅力について、食を通して知ってもらおうと、わさびやしいたけなどの地元食材を多く使っています。
サービスでは、地域初×地域独自の強み×スピード開発を意識しました。成功事例を単に真似るのではなく、地域の強みを活用しながら地域で初の取り組みを行い、お客様の声を拾いながらPDCAを高速で回すことで、たとえ大手などが後発で参入してきても真似できないものに仕上がります。
例えば、サウナではととのえ親方の協力のもと、「サウナ」「梅ケ島コンヤ温泉の湯」「安倍川の天然水を使った水風呂」「森林浴」を絶妙に組み合わせた、他では真似できない独自のサウナ体験を提供しています。
■今後の展開に関して教えてください。
今後は顧客満足度の向上を通じて、高単価・高稼働をさらに実現できるように施設の拡充に力を入れようと思っています。その一環としてより地場のお店や人と連携をして、他では体験できないようなアクティビティや食事を通じて、より梅ヶ島の魅力を知ってもらえるようなそんな施設になればと思っています。
梅ケ島は景色も食べ物も人も最高です。早くみんなに来て欲しいととてもワクワクしています。僕たちのこだわりもたくさん詰め込みました。まずは一度、足を運んでいただき、『UMEGASHIMA DRIVE-IN & SAUNA VILLA』をきっかけに他のいろいろなスポットに立ち寄ったり、何度もここに訪れてもらえるようになればいいなと思っています。
UMEGASHIMA DRIVE-IN & SAUNA VILLA様のHP
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