なぜ今、陸上養殖事業に参入すべきなのか?成長市場で先行者メリットをつかむ4つの理由

  • 一次産業
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執筆者船井総研ホテル・レジャー総合
コラムテーマ新規事業参入
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「本業に続く、新たな収益の柱をつくりたい」

「保有している土地や地域資源を活用した新規事業を始めたい」

「流行に左右されない中長期で行える事業を探している」

このようなお考えをお持ちの経営者様に、今オススメなのが陸上養殖事業です。

陸上養殖とは?

陸上養殖とは、海や川などの自然の水面を使用せず、陸上に設置した水槽で魚介類を育てる養殖方法です。水温や水質、酸素量などを管理することで、自然環境の変化による影響を抑え、計画的に安全な魚の生産を目指すことができることが特徴です。

近年では、総合商社や通信会社、電力会社などの大手企業も陸上養殖事業への参入を進めており、新たな成長市場として注目されています。更には地方の中小企業が異業種から参入し、高い収益性を実現している事例もあります。

本コラムでは、陸上養殖に”いま”参入を検討すべき4つの理由と、事業を成功させるためのポイントを解説します。

1. 養殖市場全体を上回る高い成長性

陸上養殖への参入を検討すべき第一の理由は、陸上養殖市場が高い成長性を持っていることです。

弊社の試算では、2025年の世界の養殖市場規模は約60兆円(4,008億米ドル)に達しており、今後も年平均約3.7%の成長が見込まれています。

日本国内においても、2025年の養殖市場規模は約5,109億円と推計されており、年平均約1.3%の成長が予測されています。

こうした市場拡大の背景には、世界的な食料需要の増加があります。一方で、従来の養殖業では、生産コストの高騰や海水温の上昇、自然災害など、外部環境の変化による影響が課題となっています。

こうした課題への対応策として、近年注目を集めているのが「陸上養殖」です。

弊社の試算では、2025年の世界の陸上養殖市場規模は約3.2兆円(212億米ドル)であり、今後は年平均約22%の成長が見込まれています。

さらに、日本国内の陸上養殖市場についても、2025年時点で約447億円と推計され、今後は年平均約16%の成長が予測されています。

新規事業を検討する際に重要なのは、現在の市場規模だけでなく、今後の市場拡大を見据えて参入することです。

特に、成長途上の市場では、早い段階から事業基盤を構築することで、生産ノウハウの蓄積や販路の確保を進め、将来的な競争優位性につなげられる可能性があります。

船井総研では、こうした市場環境を踏まえ、陸上養殖を中小・中堅企業が今後の成長事業として注目すべき新規事業の一つと捉えています。

2. 導入期市場のため、先行者メリットを狙える

第二の理由は、陸上養殖市場がまだ成長途上にあり、先行者メリットを狙える段階にあることです。

船井総研のライフサイクル理論では、市場は導入期、成長期、成熟期、衰退期という段階を経て変化すると考えています。

この理論に照らすと、現在の陸上養殖市場は、まだ導入期に位置づけられます。

この段階で参入するメリットの一つが、販路やブランドを競合に先駆けて構築できることです。

陸上養殖は、魚を育てれば必ず売れるというビジネスではありません。安定した収益を確保するためには、飲食店や卸売業者などの販売先を確保し、継続的に購入してもらえる関係を築く必要があります。

今の段階から販売先との関係構築や独自ブランドの育成に取り組むことで、将来的な競争優位性につなげられる可能性があります。

 3.地方の中小企業でも高収益を目指せる

第三の理由は、地方の中小企業でも高収益を実現している事例が存在することです。

ここでは、代表的な事例として、山口県の建設会社様の事例をご紹介いたします。

同社は建設業から陸上養殖事業に参入し、現在では海沿いの約1,500坪の敷地でトラフグをメインとして陸上養殖事業を展開しており、年間売上約1.5億円、利益率約40%という高い収益性を実現しています。

しかし、同社も参入当初から順調に事業を拡大できたわけではありません。

当初はヒラメの養殖に取り組んでいましたが、疾病による被害などの課題に直面し、魚種の転換や飼育方法の見直しを重ねてきました。

その後、トラフグを主力魚種とし、飼育ノウハウの蓄積や管理体制の改善、また高単価で販売するためのブランディングおよび販路開拓を進めることで、現在の安定した事業運営につなげています。

この事例から分かるのは、陸上養殖事業の成功には、市場の成長性だけでなく、適切な魚種選定や飼育技術の確立、徹底した管理体制の構築が重要であるということ。そして、そこを満たすことができれば中小企業の異業種からの参入でも高収益を目指すことができるということです。

※掲載した売上・利益率は個別の成功事例であり、すべての事業者が同様の収益を得られることを保証するものではありません。

4. 地方の遊休地や水資源を活用し、異業種参入も可能

第四の理由は、地方の企業が保有している資源を活用しながら、新規事業を展開できることです。

陸上養殖は、土地・水源・排水先などの条件が整えば、全国各地で事業化を検討することができます。

特に、土地の取得コストを抑えやすく、地下水などの水資源を確保できる地方エリアは、陸上養殖との相性が良いと考えています。

これまで十分に活用できていなかった土地や水資源を、新たな収益を生み出す事業に転換できる点は、地方企業にとって大きな魅力です。

ただし、必要十分な水量の確保や排水に関する条件確認など土地選定においては一定の条件が存在するため、早期に土地探しを行うことが、事業に合った好条件の物件を選定するためのポイントです。

まとめ|陸上養殖は地方企業の新たな収益の柱になり得る

陸上養殖は、今後の市場成長が期待されるとともに、地方の土地や水資源を活かした事業展開が可能なビジネスです。

すでに異業種から参入し、高収益を実現している企業も存在しており、成功事例から学べるノウハウも蓄積されつつあります。

一方で、生物を取り扱うビジネスのため、高収益で安定的な事業化を行うためには、魚種選定や水源確保、資金計画、運営体制構築、安定的な販路開拓など、参入前に検討すべきポイントは少なくありません。

そこで船井総研では、陸上養殖事業への新規参入を検討されている企業様に対し、候補地の選定から事業計画の策定、施設開発、運営、販路開拓まで、一連の立ち上げ支援を行っています。

「自社の土地で陸上養殖ができるのか知りたい」

「どの魚種で参入するべきか検討したい」

「必要な初期投資や収益性を具体的に知りたい」

このような経営者様は、ぜひ一度船井総研へご相談ください。

成長市場である陸上養殖への参入を、企業の新たな収益の柱をつくる機会につなげていきましょう。

執筆者 : 船井総研ホテル・レジャー総合

ホテル・レジャー業界に特化した経営コンサルティングを行っております。コンサルティング事業で培ってきた成功モデルを武器に、ほぼすべての業種・テーマをカバーしております。経営に関するお悩みを幅広く解決いたしますので、是非お気軽にご相談ください。