A.過去の業況を整理して自社の実力を把握し、向こう3年の必要資金と工面策を明確にした事業計画を立てることが重要です。これを基に金融機関と根拠ある見解のすり合わせを行い、調達可能額に応じた計画へ再調整したうえで資金調達を進め、調達後も定期報告で良好な関係を維持します。
旅館のリニューアルに必要な資金調達と事業計画の立て方
リニューアルに伴う改装・設備資金や集客・雇用の運転資金調達において、決算の傷みや返済負担から金融機関の理解を得るのが難しいケースが増えています。
従来の資金繰りに頼るのではなく、根拠のある数値計画と金融機関との丁寧なすり合わせによって資金を確保する戦略が必要です。
大型資金調達を実現した成功事例(東海地方・200室)
コロナ禍で売上が50%減となったものの、出口戦略として客室・設備の改装による単価アップと集客を計画。
現状分析と3か年計画を基に粘り強く金融機関と協議を重ねた結果、必要資金である「3億円」を満額調達し、金融機関との良好な信頼関係の構築にも成功しました。
資金調達と事業計画を進める「5つのステップ」
① 業況資料を洗い出し、自社の実力値を見つめ直す
過去数年で変化した自社の収益性を客観的に把握します。「コロナ前」「コロナ中」「これから」の3つの視点から業況を整理し、現在の実力値を再定義します。
② 向こう3年の必要資金イメージと工面策を立てる
実力値の分析を踏まえ、「いつ・いくら必要で、資金によって会社がどう変わるのか」を根拠ある数値計画として示します。
③ 金融機関への依頼と見解のすり合わせを行う
作成した資料を基に金融機関へ具体的に打診します。厳しい業界情勢を踏まえ、一発で決定しようとせず、対話を通じて最大限の融資を引き出します。
④ 金融機関の意向を踏まえて事業計画を再調整する
望む満額が調達できない可能性も想定し、確保できる資金の範囲内でどのような戦略が可能なのか、改めて売上・利益の予算計画を再構築します。
⑤ 計画にのっとり調達を進め、定期報告を継続する
確定した計画に基づき資金調達を実行します。一度融資を受けて終わりにせず、将来の追加融資を見据えて金融機関への定期報告機会を設け、良好な関係を維持します。
ビジョン実現に向けた今後の展望
今後の成長戦略の多くは資金を伴います。思い描くビジョンや目標を実現するためにも、計画段階から資金計画と金融機関との取引体制を構築しておくことが不可欠です。



